2024年度から、英検のライティングが大きく変わりました。変更の中心は「1題だった級が2題になった」ことです。2級・準1級・1級には英文要約が、3級・準2級にはEメール返信が加わりました。
やっかいなのは、級によって加わったものが違うことです。「英検が変わったらしい」と聞いて対策を始めても、自分の級で何が増えたのかを取り違えると、要らない練習に時間を使うことになります。この記事で、級ごとに何が増えたのかを一度に確かめてください。最後に、級別の練習問題へのリンクをまとめています。
ひとめでわかる、級別の変更点
| 級 | 2023年度まで | 2024年度から | 語数の目安 |
|---|---|---|---|
| 3級 | 英作文 1題 | Eメール返信+英作文=2題 | 15〜25語/25〜35語 |
| 準2級 | 英作文 1題 | Eメール返信+英作文=2題 | 40〜50語/50〜60語 |
| 2級 | 意見論述 1題 | 英文要約+意見論述=2題 | 45〜55語/80〜100語 |
| 準1級 | 意見論述 1題 | 英文要約+意見論述=2題 | 60〜70語/120〜150語 |
| 1級 | 意見論述 1題 | 英文要約+意見論述=2題 | 90〜110語/200〜240語 |
ここだけは押さえてください。
下の級(3級・準2級)に増えたのはEメール。上の級(2級・準1級・1級)に増えたのは要約です。
そして1級だけは、要約が始まったのが2024年度の第2回からでした。2024年度第1回の1級には要約がありません。古い過去問を解くときは、この1回分のずれに気をつけてください。
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3級:短い返信を、確実に
3級に加わったのは、友達から届いたメールへの返信です。メール本文の中に下線が引かれた質問が2つあり、その2つに答えます。15語〜25語。日本語にすれば2〜3文です。
短いので簡単に見えますが、落とし穴があります。質問の片方にしか答えていないと、0点と採点されることがあります。英語の出来ではなく、答えたかどうかで決まる部分があるということです。書き終えたら下線を指でなぞって、2つとも片づいたか確認する——それだけで防げます。
もう1題の英作文は、QUESTION に対して自分の考えと理由2つを25語〜35語で書く形です。こちらは従来から変わっていません。
準2級:3級と似ているようで、要求が逆
準2級にもEメールが加わりました。40語〜50語。ここで多いのが、3級の感覚のまま準2級を受けてしまう取り違えです。
3級:相手からの質問2つに答える。
準2級:相手の質問に答えたうえで、下線部についてこちらから質問を2つする。
準2級で必要なのは「答える1つ+たずねる2つ」です。質問に答えるだけでは、要求の半分しか満たしていません。3級から続けて受ける人ほど間違えやすいところなので、練習の最初に確かめておいてください。
もう1題の英作文は、QUESTION に意見と理由2つで50語〜60語です。
2級:意見論述に、要約が加わった
2級は、意見論述1題だったところに英文要約が加わって2題になりました。要約は45語〜55語です。
意見論述と要約は、書き方が正反対だと考えてください。
- 意見論述は、自分の立場を決めて、理由を並べる。結論を書く
- 要約は、自分の意見を入れない。結論も足さない。本文に書いてあることだけを短くする
「要約になっていない」と判断されると0点になります。意見を混ぜてしまうのが、そのいちばん多い形です。
もう1つ、語数の感覚も大事です。45語で足りると思わないでください。公式解答例の実測平均は52語前後で、上限の55語に張り付いています。45語で切り上げると、本文の要点が入りきらないまま提出することになります。
要約で点が伸びない人に共通するのは、本文の文をそのまま写していることです。写さずに言い換える——ここが要約の中心です。
準1級:60〜70語の要約が増えた
準1級も、意見論述1題から要約+意見論述の2題になりました。要約は60語〜70語、意見論述は120語〜150語です。
準1級の要約で読む英文は、3段落の構成が定番です。前半で現象と賛成側、後半で「しかし」と批判側が来ます。この型が分かっていると、どこを残すかで迷わなくなります。
意見論述のほうは、与えられた POINTS から2つを選んで書く形です。4つ全部に触れる必要はありません。
1級:要約が始まったのは第2回から
1級の要約は90語〜110語、意見論述は200語〜240語です。
冒頭で触れたとおり、1級の要約が始まったのは2024年度の第2回からでした。2024年度第1回の1級には要約がありません。過去問を古い回から順に解いていくと、途中から突然形式が変わることになります。2024年度第2回以降の回で形式を確認してください。
1級の要約は語数が多いぶん、拾う情報も増えます。ただし「たくさん書く」ではありません。具体例をそのまま並べるのではなく、一段抽象度を上げてまとめるのが1級の要約です。
2025年度:準2級プラスが増えた
2024年度の形式変更に続いて、2025年度から「準2級プラス」が新設されました。準2級と2級のあいだの級です。
ライティングは英文要約1問+英作文1問(英検公式・準2級プラスの試験内容)。要約が入るのは2級と同じ形です。準2級のEメールとはまったく別の対策が要ります。
準2級に受かって次を考えている人にとっては、いきなり2級を受けるより段差が小さくなります。ただし準2級までに一度も書いたことのない「要約」がここで登場するので、そこだけは準備が要ります。
何から手をつけるか
新しく増えた1題は、形式さえ分かれば短時間で形になります。Eメールは15〜50語、要約も45〜110語。もともとの意見論述より短いからです。
- 自分の級で増えたのはどちらかを確かめる(上の表)
- 0点になる条件を先に覚える。質問に答えていない・要約になっていない、この2つが代表です
- 語数を数えながら書く練習をする。上限に近いところで書き終えられるのが理想です
- 同じ形式を5題以上続けて解く。1題では型が身につきません
級別・新形式の練習問題
当サイトの練習問題を、新形式ごとにまとめました。設問・解答例・解説がついています。
3級 Eメール(15〜25語)
準2級 Eメール(40〜50語)
2級 要約(45〜55語)
準1級 要約(60〜70語)
1級 要約(90〜110語)
準2級プラス(2025年度新設)
形式の変更は、慣れてしまえば得点源になります。増えた1題のほうが短く、型が決まっているぶん、意見論述より先に仕上がるからです。級ごとの練習問題から、まず1題やってみてください。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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