英検の二次試験(面接)は、入室から問題カードを受け取るまで、どの級もほぼ同じ手順で進みます。級によって変わるのは、そのカードを受け取ったあとです。
ここでは、5級から1級までの二次試験がどういう順番で、何分くらいで、何を聞かれるのかを、級を横に並べて整理します。答え方の型そのものは級ごとの記事に譲り、この記事は「自分の級では何が起きるか」を先に把握するための地図として使ってください。
入室から問題カードまでは、どの級も同じ
英検の公式サイトが説明している当日の流れは、次のとおりです。
- 係員の指示で入室する
- 面接カードを手渡す
- 指示に従って着席する
- 氏名と受験級の確認、簡単な挨拶
- 問題カードを受け取る
ここまでは、3級で受けても1級で受けても変わりません。緊張しやすいのはむしろこの入口の部分ですが、やることは決まりきっています。手順として覚えてしまえば、考える場所ではなくなります。
あわせて、公式サイトは二次試験について2つのことを書いています。「面接委員とは、すべて英語でコミュニケーションを行います」——氏名や受験級の確認も含めて、やり取りは英語で進みます。もう1つは「面接試験中にメモ・写真撮影・録音などはしてはいけません」。問題カードを見ながら書き込んでおく、という準備の仕方は取れません。聞いて、頭の中に置いて、口で答える——練習もその形でやっておくのが近道です。
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分かれるのは、カードを受け取ったあと
ここからが級ごとの違いです。試験時間、音読するパッセージの長さ、質問の数を一覧にしました。この表がこの記事の中心です。
| 級 | 形式・時間 | 音読 | 質問 |
|---|---|---|---|
| 5級 | 録音型面接・約3分 | 20語程度 | パッセージについて2問+自分のことなど1問 |
| 4級 | 録音型面接・約4分 | 25語程度 | パッセージについて2問+イラスト1問+日常生活1問 |
| 3級 | 面接委員1人・約5分 | 30語程度(黙読20秒) | No.1〜No.5 の5問 |
| 準2級 | 面接委員1人・約6分 | 50語程度(黙読20秒) | No.1〜No.5 の5問 |
| 準2級プラス | 面接委員1人・約7分 | 55語程度(黙読20秒) | 音読+質問4問 |
| 2級 | 面接委員1人・約7分 | 60語程度(黙読20秒) | No.1〜No.4 の4問(No.2 は考慮20秒) |
| 準1級 | 約8分 | 音読なし。4コマのイラスト(準備1分・ナレーション2分) | 質問4問 |
| 1級 | 面接委員2人・約10分 | 音読なし。5つのトピックから1つ(考慮1分・スピーチ2分) | Q&A 4分 |
縦に眺めると、級が上がるにつれて3つのものが同時に増えていることが分かります。試験時間(約3分→約10分)、音読するパッセージの語数(20語程度→60語程度)、そして自分の考えを話す割合です。3級から2級までは音読と質問で進みますが、準1級と1級には音読がありません。代わりに、まとまった長さを一人で話す時間が入ります。
もう1つ、表で見落としやすいのが黙読20秒です。3級・準2級・準2級プラス・2級では、音読の前にパッセージを黙って読む時間が20秒あります。長さは級によって30語程度から60語程度まで違いますが、与えられる20秒は同じです。2級で60語程度を20秒で下読みするとなると、実際に計ってみると短く感じられるはずです。面接練習用のタイマーで20秒を計りながら読んでみると、当日の速度が先に分かります。
ひとつ上の級を受けるときに、どこが変わるのかも表から読み取れます。変わり目は3か所です。
- 3級 → 準2級——形式は同じ5問のまま。音読が30語程度から50語程度に伸び、カードのトピックに関連した質問が入ります
- 準2級 → 準2級プラス・2級——質問が5問から4問に減る代わりに、イラストが3コマの展開の説明に変わります。1問あたりに話す量が増えるということです
- 2級 → 準1級——音読が無くなり、4コマのナレーション2分が中心になります。ここが形式としていちばん大きな段差です
級が1つ上がるたびに全部が別物になるわけではなく、変わるのは毎回1か所か2か所です。前の級で作った型は、その1か所を足すだけで次の級でも使えます。
3級・準2級は「質問5問」型
問題カードを使う級のうち、3級と準2級は質問が5問です。公式サイトの説明では、聞かれる中身はこう分かれています。
| 質問 | 3級 | 準2級 |
|---|---|---|
| No.1 | パッセージの内容 | パッセージの内容 |
| No.2 | イラスト中の人物の行動や物の状況を描写 | イラスト中の人物の行動を描写 |
| No.3 | 同上 | イラスト中の人物の状況を説明 |
| No.4 | 日常生活の身近な事柄(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | カードのトピックに関連した内容 |
| No.5 | 日常生活の身近な事柄(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | 日常生活の身近な事柄 |
同じ5問でも、並びが1段ずれているのが分かります。3級はNo.2とNo.3の2問がイラストの描写で、後半2問が身近な話題。準2級はイラストがNo.2とNo.3で「行動」と「状況」に分かれ、No.4がカードのトピックに関連した内容になります。つまり準2級は、カードのトピックに関連した質問が1つ入るぶん、3級より一歩前に出ます。
級ごとの答え方は、それぞれの記事にまとめてあります。英検3級 面接(二次試験)の練習問題と英検準2級 面接(二次試験)の練習問題から、自分の級のものを選んでください。
準2級プラス・2級は「質問4問」型
準2級プラスと2級は、問題カードを使う点は同じですが質問が4問になります。そして5問型といちばん違うのが、イラストの見方が「描かれている人物の行動や状況を描写する」から「3コマの展開を説明する」に変わるところです。
| 質問 | 準2級プラス | 2級 |
|---|---|---|
| No.1 | パッセージの内容 | パッセージの内容 |
| No.2 | 3コマのイラストの展開を説明 | 3コマのイラストの展開を説明(考慮20秒) |
| No.3 | ある事象・意見について自分の意見(カードのトピックに関連) | ある事象・意見について自分の意見 |
| No.4 | 日常生活の一般的な事柄 | 日常生活の一般的な事柄 |
2つの級で表記が違うのは、No.3の意見を述べる質問です。準2級プラスのページには「カードのトピックに関連した」という但し書きが付いていますが、2級のページにはその限定がありません。時間はどちらも約7分で、音読は準2級プラスが55語程度、2級が60語程度です。
2級のNo.2には考慮20秒があります。3コマを見て、話す順番を決めるための時間です。ここも短いので、練習のときから20秒で区切っておくと本番で慌てません。答え方の型は英検準2級プラス 面接(二次試験)の練習問題と英検2級 面接(二次試験)の練習問題で確認できます。
準1級・1級は音読が無い
準1級と1級には、音読がありません。下級で「読む」に当たっていた時間が、まるごと「一人で話す」に置き換わります。
- 準1級(約8分)——4コマのイラストを説明します。準備1分、ナレーション2分。そのあとに質問が4問あります
- 1級(約10分)——5つのトピックから1つを選びます。考慮1分、スピーチ2分。そのあとQ&Aが4分続きます。面接委員は2人です
この2つの級では、2分をひとりで話し切れるかが最初の関門になります。2級までは1問ごとに面接委員とやり取りが挟まりますが、準1級のナレーションと1級のスピーチは、途中で助けが入らない2分です。しかも準備に使えるのは1分だけ。話しながら次を組み立てる感覚が要ります。
1級で面接委員が2人になることも、下級との差として覚えておいてよい点です。準備の進め方は英検準1級 面接(二次試験)の練習問題と英検1級 面接(二次試験)の練習問題にまとめています。
4級・5級は録音型で、面接委員と話さない
4級と5級は、ここまでの級とは形式そのものが違います。録音型の面接で、面接委員と向かい合って話す形ではなく、自分の答えを録音していく形で進みます。
- 5級(約3分)——20語程度の音読と、パッセージについて2問、それに自分のことなどを1問
- 4級(約4分)——25語程度の音読と、パッセージについて2問、イラストについて1問、日常生活について1問
面接委員とのやり取りが無いぶん、練習でも「聞こえたらすぐ声に出す」形に慣れておくほうが本番に近くなります。読む語数は20語程度・25語程度と短いので、まずは止まらずに最後まで読み切ることから始めるとよいでしょう。
自分の級の対策記事へ
全体像をつかんだら、あとは自分の級の形で手を動かすだけです。質問の数と、イラストを描写するのか3コマ・4コマの展開を説明するのか——ここさえ取り違えなければ、練習の方向はまっすぐになります。
- 英検3級 面接(二次試験)の練習問題——質問5問。イラストの描写が2問
- 英検準2級 面接(二次試験)の練習問題——質問5問。行動と状況の書き分け
- 英検準2級プラス 面接(二次試験)の練習問題——質問4問。3コマの展開説明
- 英検2級 面接(二次試験)の練習問題——質問4問。No.2は考慮20秒
- 英検準1級 面接(二次試験)の練習問題——4コマのナレーション2分
- 英検1級 面接(二次試験)の練習問題——スピーチ2分とQ&A 4分
黙読20秒、考慮20秒、準備1分、ナレーション2分——面接は時間が細かく区切られている試験です。練習のときから面接練習用のタイマーで区切っておくと、その長さが体に入ります。級ごとのまとめページは 3級/準2級/準2級プラス/2級/準1級/1級 にあります。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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