英検準2級の二次試験は、面接委員と1対1で行う英語での面接です。時間は約6分。問題カードを1枚受け取り、パッセージを音読してから、5つの質問に答えます。
一次試験と違って、面接は「何が起きるか知っているかどうか」で落ち着き方が変わります。部屋に入ってから出るまでの段取りが頭に入っていれば、聞かれた内容だけに集中できます。逆に、流れを知らないまま予想問題だけを解いていると、当日の順番に振り回されます。
この記事では、入室から退室までの流れと、No.1からNo.5で何を聞かれ、どう答えるかを順に並べます。予想問題に取りかかる前の地図として使ってください。
約6分で起きることを、先に全部出しておく
細かい話はこの後で1つずつ扱います。ここは眺めるだけで構いません。面接室で起きることを、順番に並べます。
| 場面 | 何が起きるか |
|---|---|
| 入室 | 係員の指示で入室し、面接カードを手渡す。指示に従って着席する |
| あいさつ | 氏名と受験する級の確認、簡単なあいさつ |
| カード | 問題カードを受け取る。パッセージと2枚のイラスト(Picture A・B)が印刷されている |
| 黙読 | 20秒、パッセージを黙って読む |
| 音読 | 50語程度のパッセージを声に出して読む。英語のタイトルから読むよう指示される |
| No.1 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える |
| No.2 | イラスト中の人物の行動を描写する |
| No.3 | イラスト中の人物の状況を説明する |
| カードを裏返す | No.3の後、面接委員から裏返すよう指示される。これ以降はカードを見ずに答える |
| No.4 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える |
| No.5 | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える |
| 退室 | 問題カードを面接委員に返してから退室する |
この表で押さえてほしいのは2つです。
1つ目は、カードの文とイラストを直接使って答えるのはNo.3までだということ。これは心構えの話ではなく、実際の手順です。No.3が終わると、面接委員から問題カードを裏返すように指示されます。No.4はカードで読んだ話題の延長ですが、答えはカードに書かれていません。No.5はその話題からも離れて、あなた自身のことを聞かれます。後半は「読み取る問題」ではなく「自分で作る問題」に変わります。
2つ目は、黙読が20秒しかないこと。50語程度を1回通して読み、意味の切れ目をつかむくらいの長さです。全部を訳している時間はありません。声に出す準備だけをします。
音読は、読み始める場所が決まっています。英語のタイトルから読むように指示されるので、本文の1文目から始めないでください。読む速さを競うものではありません。気をつけるところは3つだけです。意味のかたまりで区切ること。カンマで一拍おき、ピリオドでいったん下げること。そして、読めない語が出てきても止まらないことです。1語で立ち止まると、そこから先の文が全部崩れます。分からない語は自分なりの読み方で通り抜けて、次の文に進んでください。
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No.1は、答えがパッセージの中にある
No.1は「音読したパッセージの内容についての質問」です。自分の意見を作る問題ではありません。答えはすでにパッセージの中に書いてあります。やることは、探して、質問の形に合わせて返すことだけです。
手順は3つに分けられます。
- 質問文の中の語句を覚える。あわせて、How で聞かれたのか Why で聞かれたのかを確かめる
- その語句をパッセージから探す。同じ語が並んでいる場所が見つかる
- 見つけた文の前後を、質問の形に合わせて言い直す
たとえば、こんなパッセージだったとします。この記事の英文はすべて新作の例です。
Many people enjoy visiting parks on weekends. Some towns now hold cleaning events in these parks. People can join them easily, and in this way they keep their parks beautiful.
質問が How do people keep their parks beautiful? なら、keep their parks beautiful をパッセージから探します。見つかるのは最後の文です。答えの中身はその直前にあるので、By で始めて返します。
By joining cleaning events in the parks.
ここでのコツは2つです。How で聞かれたら By ~ing、Why で聞かれたら Because ~ で返すこと。質問の形に合っていないと、内容が合っていても答えになりません。
もう1つは、パッセージの文をそのまま丸ごと読み上げないことです。上の例なら them をそのまま使っても、何を指すのか伝わりません。cleaning events のように、元の名詞に戻してから言います。代名詞を戻す——これだけで、伝わり方がはっきり変わります。
質問の語句がパッセージに見当たらないこともあります。そのときは、同じ形の語を探すのをやめて、同じ意味の言い方を探します。質問で使われた語が、パッセージでは別の語に置き換わっているだけ、という場合がほとんどです。それでも見つからないときは、パッセージの最後の文をもう一度思い出してください。話のまとめは、たいてい終わりの方に置かれています。
No.2とNo.3の違いが、いちばんの取りこぼし
どちらもイラストを見て話す問題です。問題カードには、イラストが2枚(Picture A・B)印刷されています。ところが、聞かれていることが違います。同じつもりで答えると、No.3で足りなくなります。
| No.2 | No.3 | |
|---|---|---|
| 公式の言い方 | 人物の行動を描写する | 人物の状況を説明する |
| 目のつけどころ | その人が今していること | 何が起きていて、その結果どうなっているか |
| 使う形 | 現在進行形(is / are + ~ing) | 行動に、事情を1つつなぐ(because など) |
| 長さの目安 | 1人につき1文 | 1文でつなぎ切る |
No.2は、人物が今していることを、そのまま言う問題です。凝った表現は要りません。現在進行形で、1人ずつ切って言います。
A woman is putting a box on the table. Two boys are talking about a map.
No.3は、その人が置かれている状況です。していることを1つ言うだけでは届きません。何が起きていて、その結果どうなっているのかまでを、1文でつなぎます。
He cannot sit on the bench because a large dog is sleeping on it.
見分け方はこうです。「〜している」で言い切れるならNo.2。「〜なので〜できない」「〜なので〜になっている」まで言う必要があるならNo.3。No.3で現在進行形だけを並べてしまうのが、いちばん多い取りこぼしです。イラストを見たら、人だけでなくその人のまわりで何が起きているかを先に見つけてください。
No.4とNo.5は、カードから離れて自分の話をする
No.4は「カードのトピックに関連した内容についての質問」、No.5は「日常生活の身近な事柄についての質問」です。どちらも、パッセージにもイラストにも答えは書いていません。自分の考えと、自分の生活の話をします。No.3が終わった時点で問題カードは裏返すよう指示されるので、ここから先は手元に文字がありません。
2つの違いは、カードのトピックにつながっているかどうかです。No.4はカードで読んだ話題の延長で聞かれます。No.5はそこからも離れます。カードの話題に乗っているのはNo.4まで、と覚えておくと切り替えが早くなります。
No.4は、Yes / No で答えたあとに理由を1〜2文足します。
Q: Do you think more people will use trains in the future? A: Yes. Trains are cheaper than cars, and they are better for the environment.
No.5も形は同じです。Yes / No のあとに、自分の話を1文足します。
Q: Do you often go to the library? A: Yes, I do. I usually go there on Saturday to study with my friends.
ここで大事なのは、立派な意見を言う必要はないということです。聞かれているのは考えの中身ではなく、英語で答えられるかどうかです。理由を作りやすいほうを選んでください。Noのほうが説明しやすいなら、Noで構いません。本当はどちらとも言えない、という場面でも、どちらかに決めて1文足すほうが話が進みます。
話題ごとの答え方は、実際の質問で練習するのが早いです。ワークライフバランスの面接練習とテクノロジーの面接練習は、No.4で出やすい形の話題を扱っています。
答え方の型は「1文で答える → 1文足す」
No.1からNo.5まで、答え方は同じ形に収まります。
1文目 質問にまっすぐ答える(Yes / No、By ~ing、Because ~) 2文目 理由か具体例を1つ足す
長く話す必要はありません。2文で足ります。むしろ1文目で答えずに説明から始めてしまうと、何を答えているのかが伝わらなくなります。結論を先に置いて、それから足す。この順番だけは崩さないでください。
そのうえで、詰まったときの言い方を用意しておきます。黙ってしまうのがいちばんもったいないので、次の3つは口が覚えるまで言っておくと安心です。
- 聞き取れなかったとき——
Could you say that again, please? - 考える時間がほしいとき——
Well, let me see. - 言い直したいとき——
I mean, ...
面接委員とのやり取りは、すべて英語で行います。日本語で聞き返すことはできません。また、面接試験中にメモを取ったり、写真撮影や録音をしたりすることはできません。カードに印をつけながら読む、という準備はできない、ということです。目で追って確認します。
だからこそ、黙読の20秒は一度体で測っておく価値があります。頭の中の20秒と、実際の20秒はずれます。面接用のタイマーを使って、50語程度の英文を20秒で1回読む練習をしておくと、当日あわてません。
練習問題で仕上げる
流れがつかめたら、あとは口を動かすだけです。短くまとめると、こうなります——No.3までは読み取る。No.4からは自分で作る。どちらも1文目で答える。
- 英検準2級 面接 No.4 の予想問題30問——カードの話題から広がる質問に慣れる
- 英検準2級 面接 No.5 の予想問題39問——身近な事柄の質問をまとめて
- 英検準2級 面接対策の記事一覧
- 英検準2級のまとめページ
練習の順番としては、まずNo.5から手をつけるのがおすすめです。自分の生活の話なので材料に困らず、「1文で答えて1文足す」という型だけに集中できます。型が体に入ってから、No.4の意見を作る練習、そしてカードを使うNo.1からNo.3へ戻ると、無理がありません。
面接は、知らないことを聞かれる試験ではありません。何を聞かれるかは、5つとも決まっています。決まっているなら、当日その場で考えることは減らせます。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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