目次
予想問題:業績給
学生さんにとっては少し難しい「業績給」のお題です。
今回は、業績給について意見論述を作成した上で、ビジネス・トピックの観点やキーワードを整理していきましょう。
<Field: Business / Economics>
TOPIC
Should Japanese companies introduce performance-based pay?
POINTS
● Employee motivation
● Fairness
● Productivity
● Job security
観点の説明
賛成・反対、どちらにするか迷ったら、「自分にとって書きやすいのはどちらか」を意識しながら観点を確認します。
- Employee motivation(従業員のモチベーション)
賛成:業績給は従業員のモチベーションを高め、努力に応じた報酬が得られることで、パフォーマンスの向上が期待できる。
反対:短期的な成果に集中しすぎて、従業員の長期的な成長やチームワークが損なわれる可能性がある。 - Fairness(公平性)
賛成:業績に基づいて報酬を決めることで、努力や成果が正当に評価され、報酬に公平感が生まれる。
反対:成果の評価基準が曖昧であると、不公平感が増し、従業員の不満を引き起こす恐れがある。 - Productivity(生産性)
賛成:成果に応じた報酬制度は、生産性を向上させ、企業全体のパフォーマンスを向上させる効果がある。
反対:従業員が成果だけに集中し、短期的な目標達成を優先するあまり、長期的な戦略や品質が犠牲になる可能性がある。 - Job security(雇用の安定)
賛成:業績給によって業績が高い従業員が報われ、雇用の安定やキャリアの向上が図られる。
反対:業績に連動する報酬制度は、成果が振るわない従業員にとって不安定な環境を生み出し、ストレスや不安が増加する可能性がある。
業績給導入の包括的な観点
企業で業績給を導入する際に考慮すべき観点:Employee motivation(従業員のモチベーション), Fairness(公平性), Job security(雇用の安定), Team collaboration – チームの協力, Innovation – 革新性, Innovation – 革新性, Employee well-being – 従業員の幸福, Talent attraction and retention – 人材の獲得と定着
上記イラストのアイコンをそれぞれ英語で言ってみましょう。
観点毎のキーワード例
Employee Motivation
- Increased motivation – モチベーションの向上
- Performance incentives – 業績に基づくインセンティブ
- Stress from pressure – プレッシャーによるストレス
- Decreased morale – 士気の低下
- Recognition of achievement – 業績の認識
- Lack of teamwork – チームワークの欠如
- Self-improvement – 自己改善
Fairness
- Equal opportunities – 機会の平等
- Merit-based evaluation – 能力に基づく評価
- Unfair evaluations – 不公平な評価
- Favoritism – えこひいき
- Objective criteria – 客観的な基準
- Disparities in pay – 賃金格差
- Transparent evaluation system – 透明な評価システム
Productivity
- Higher efficiency – 高い効率性
- Goal-oriented performance – 目標志向の業績
- Short-term focus – 短期的な視点
- Quality over quantity – 質より量の優先
- Increased output – 生産性の向上
- Workplace competition – 職場の競争
- Innovative solutions – 革新的な解決策
Job Security
- Stable employment – 安定した雇用
- Risk of job loss – 失業のリスク
- Performance-related layoffs – 業績に基づく解雇
- Long-term employment – 長期雇用
- Employee retention – 社員の定着率
- Financial uncertainty – 経済的不安
- Flexible contracts – 柔軟な契約
賛成意見の構成・論理展開
前回の記事(意見論述|日本は外国からの移民をもっと増やすべきか)で学んだ「トピックセンテンス深掘り」を意識しながら、エッセイのシナリオを作成します。
- イントロ:
トピックセンテンス:日本企業は成果主義の給与制度を導入すべきだ。
論理展開:この制度は従業員のモチベーションと生産性を高め、企業に利益をもたらす。 - ボディ1:
トピックセンテンス:成果主義は従業員のモチベーションを向上させる。
論理展開:給与が努力に直結するため、従業員は高い目標に向かってより努力するようになる。 - ボディ2:
トピックセンテンス:成果主義は生産性の向上にもつながる。
論理展開:従業員が効率よく働くことで、企業の全体的なパフォーマンスが向上し、成長に貢献する。 - 結論:
トピックセンテンス:成果主義の導入は、従業員のやる気と生産性を高める。
論理展開:従業員が最大限の力を発揮することで、企業もより良い成果を得られる。
賛成意見・回答例
トピックセンテンスと論理展開を意識しながら読んでみましょう。
I believe that Japanese companies should introduce performance-based pay. This system can enhance both employee motivation and productivity, leading to better outcomes for both workers and businesses.
First, performance-based pay significantly increases employee motivation. When workers know that their efforts will be directly rewarded with higher pay, they are more likely to work harder and strive for better results. This creates a competitive environment where employees are motivated to improve their skills and achieve higher goals, benefiting the company as well.
Second, performance-based pay can boost productivity. Companies can benefit from employees working more efficiently to meet specific performance targets. As workers focus on delivering results, overall productivity improves, leading to better business performance and growth.
In conclusion, introducing performance-based pay in Japanese companies will motivate employees and lead to increased productivity. (132 words)
賛成意見日本語訳
日本企業は成果主義賃金を導入すべきだと考える。この制度は従業員のモチベーションと生産性を高め、労働者と企業の双方にとって良い結果をもたらすことができる。
まず、成果主義賃金は従業員のモチベーションを大幅に向上させる。自分の努力が直接的に高い給与として報われることがわかれば、従業員はより一層努力し、より良い結果を出そうとするだろう。これにより、競争的な環境が生まれ、従業員はスキル向上や目標達成に向けて意欲を高め、企業にも利益をもたらす。
次に、成果主義賃金は生産性を向上させる可能性がある。従業員が具体的な成果目標を達成するために効率的に働くことで、企業の全体的な生産性が向上し、ビジネスの成績や成長に寄与する。
結論として、日本企業が成果主義賃金を導入することで、従業員のモチベーションが高まり、生産性の向上につながるだろう。
反対意見の構成・論理展開
前回の記事(意見論述|日本は外国からの移民をもっと増やすべきか)で学んだ「トピックセンテンス深掘り」を意識しながら、エッセイのシナリオを作成します。
- イントロ:
トピックセンテンス:日本企業は成果主義の給与制度を導入すべきではない。
論理展開:この制度は公平性と雇用の安定性に悪影響を及ぼす可能性がある。 - ボディ1:
トピックセンテンス:成果主義の給与制度は公平性の問題を引き起こす可能性がある。
論理展開:部署や職務によって成果の機会が異なるため、努力しても給与に反映されないことがあり、不公平感や不満を生む。 - ボディ2:
トピックセンテンス:成果主義の給与制度は雇用の安定性を低下させる可能性がある。
論理展開:結果に基づく給与が主になると、従業員は仕事を失う不安や収入が減る心配を抱えやすくなり、職場のストレスが増加する。 - 結論:
トピックセンテンス:成果主義の導入は、不公平な労働環境を作り出し、雇用不安を増加させる。
論理展開:この制度により、従業員のモチベーションや精神的健康が損なわれるリスクがある。
反対意見・回答例
I believe that Japanese companies should not introduce performance-based pay. This system can negatively affect both fairness and job security.
First, performance-based pay can lead to issues of fairness. Not all employees have the same opportunities to perform well, depending on factors like department or role. Some workers may put in a lot of effort but still earn less because their job doesn’t directly impact performance metrics, leading to feelings of inequality and dissatisfaction.
Second, this system can reduce job security. If employees feel that their pay depends solely on their results, they may worry more about losing their job or not earning enough during tough times. This creates a stressful work environment, which can harm morale and overall well-being.
In conclusion, introducing performance-based pay in Japanese companies could create unfair working conditions and increase anxiety about job security. (139 words)
反対意見日本語訳
日本企業は成果主義賃金を導入すべきではないと考える。この制度は、公平性や雇用の安定性に悪影響を及ぼす可能性があるからだ。
まず、成果主義賃金は公平性の問題を引き起こす可能性がある。部門や役職によって、全ての従業員が同じ条件で成果を出せるわけではない。たとえ努力しても、その仕事が直接的に業績に反映されない場合、給与が少なくなる可能性があり、不公平感や不満を招くことになる。
次に、この制度は雇用の安定性を損なう可能性がある。給与が成果にのみ依存すると、従業員は不調な時期に十分な収入が得られないのではないか、あるいは仕事を失うのではないかといった不安を感じるかもしれない。これにより、職場のストレスが増し、士気や全体的な幸福感に悪影響を与えることがある。
結論として、日本企業が成果主義賃金を導入すると、不公平な労働環境が生まれ、雇用の安定に対する不安が高まる可能性がある。
準1級英作文出題:ビジネス関連のテーマ
- Performance-based pay (業績給)
賛否両論:業績に応じた報酬制度は効果的か?
Is performance-based pay effective? - Work-life balance (ワークライフバランス)
賛否両論:企業は従業員のワークライフバランスを改善するべきか?
Should companies improve their employees’ work-life balance? - Telecommuting and remote work (テレワーク・リモートワーク)
賛否両論:テレワークが従業員と企業にとって利益になるか?
Does telecommuting benefit both employees and companies? - Working hours reform (働き方改革)
賛否両論:日本は労働時間を短縮するためにさらなる改革が必要か?
Does Japan need further reform to reduce working hours? - Automation and AI in the workplace (職場における自動化とAI)
賛否両論:AIと自動化は労働者にとって脅威か、それともチャンスか?
Are AI and automation a threat or an opportunity for workers? - Gender equality in the workplace (職場での男女平等)
賛否両論:職場での男女平等をさらに推進する必要があるか?
Should gender equality in the workplace be further promoted? - Corporate social responsibility (企業の社会的責任)
賛否両論:企業は社会問題にもっと責任を持つべきか?
Should companies take more responsibility for social issues? - Entrepreneurship (起業)
賛否両論:若者がもっと起業を目指すべきか?
Should more young people pursue entrepreneurship? - Globalization and business (グローバリゼーションとビジネス)
賛否両論:グローバル化は日本企業にとって有益か?
Is globalization beneficial for Japanese companies? - Overwork culture (過労文化)
賛否両論:日本企業は過労問題を解決するためにもっと取り組むべきか?
Should Japanese companies do more to address overwork issues?
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