英検2級の要約問題(大問4)でいちばん多いつまずきは、本文の文をそのまま写してしまうことです。写した文を並べても、45〜55語には収まりません。収まらないから途中で切れて、要点が抜ける——この順番で点を落とします。
解決は言い換えです。ただし、思いつきで別の単語に置き換えることではありません。要約の言い換えには4つの型があり、どれも「短くする」ために使います。この記事では、その4つの型と、そのまま使える表現をまとめます。
先に、要約の「箱」を知る
言い換えの練習をする前に、入れる箱の形を知っておくと早いです。2級の要約は、読む英文も、書く解答も、形がほぼ決まっています。
読む英文(原文):3段落。
段落1=話題の提示/段落2=良い点2つ/段落3=良くない点2つ(段落3は However や On the other hand で始まります)
書く解答:45〜55語・1段落・3〜4文。
文1=話題を1文で言い直す/文2=良い点2つを and で1文に/文3=However, で切り返して良くない点2つ
つまり、原文の1段落=解答の1文です。段落まるごとを1文に押し込むのですから、写して間に合うはずがありません。ここで言い換えが要ります。
語数についてもう一言。45語で足りると思わないでください。公式の解答例を数えると平均は52語で、上限の55語に張り付いています。狙うのは50語台です。
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言い換えの4つの型
型1:並んでいる具体例を、ひとことでまとめる
いちばん語数が減る型です。本文に3つ並んでいるものを、それを含む1語に置き換えます。
- buses, trains and taxis → public transportation(公共交通)
- oil, gas and coal → resources(資源)
- smartphones, tablets and computers → devices や products
- shops, restaurants and hotels → businesses(企業・店)
- people who buy things → customers(客)
5語が1語になります。要約で最初に探すのは、この「並んでいる具体例」です。
型2:品詞を変えて、文を短くする
動詞を名詞に変えると、文をつなげやすくなります。
- The air is polluted. → pollution(汚染)
- They educate children. → education(教育)
- The number of people is growing. → the population(人口)
- It is useful. → the benefits(利点)
- They study how it works. → research(研究)
名詞にすると、and で2つ並べて1文に押し込めます。文2で「良い点2つ」をまとめるとき、この型がそのまま効きます。
型3:ふつうの動詞に置き換える
本文の凝った言い方を、要約では素直な動詞に戻します。短くなるうえ、間違いも減ります。
| 本文にありそうな形 | 要約で使う動詞 |
|---|---|
| cut down on / use less | reduce(を減らす) |
| get better / make better | improve(を改善する) |
| make it possible for ~ to … | allow(を可能にする) |
| keep ~ from happening | prevent(を防ぐ) |
| give / offer | provide(を提供する) |
| take the place of | replace(に取って代わる) |
| get bigger / go up | increase(増える) |
| go down / get smaller | decrease(減る) |
| bring about / make ~ happen | cause(を引き起こす) |
| have an effect on | affect(に影響する) |
| say that ~ is right | argue(と主張する) |
| need | require(を必要とする) |
型4:2文を1文につなぐ
良い点が2つあるなら、2文書くのではなく1文にまとめます。公式の解答例は、良い点を2文に割りません。
- and でつなぐ … A and B を1つの動詞にぶら下げる
- because / due to … 理由を後ろに足す
- lead to / as a result … 結果を後ろに足す
- by doing so / this … 前の文を受け直して短くする
つなぎの言葉は、この10個で足ります
要約で使うつなぎ言葉は多くありません。逆接の However がいちばん大事です。公式の解答例は、良くない点に移るとき、7回中7回とも However を使っています。
- However, しかし ← これを最優先で覚える
- On the other hand, 一方で
- As a result, その結果
- In addition, さらに
- Moreover, その上
- Also, また(4文で書くとき、2つ目の良くない点に使えます)
- due to ~ 〜のせいで
- rather than ~ 〜よりむしろ
- instead その代わりに
- at the same time 同時に
分野別・言い換えに使う名詞
出題される題材は、大学生・社会人・消費者が関わる、賛否の分かれる身近な選択です。これまでに出たのは、オンライン授業・インターンシップ・海外就労・SNS・包装材の削減・ネット上のレビュー・翻訳アプリなど。専門的な科学の話は出ません。次の語をまとめる先として持っておくと足ります。
| 分野 | まとめる先の名詞 |
|---|---|
| 環境 | environment(環境)/pollution(汚染)/waste(ごみ)/resources(資源) |
| 仕事・お金 | industry(産業)/economy(経済)/customers(客)/products(製品)/cost(費用) |
| 学び | education(教育)/research(研究)/ability(能力)/opportunity(機会) |
| 暮らし・社会 | society(社会)/culture(文化)/population(人口)/public transportation(公共交通) |
| 評価の言葉 | benefits(利点)/problems(問題)/solution(解決策)/method(方法) |
形容詞は数語で足ります——convenient(便利な)/efficient(効率的な)/expensive(高い)/common(よくある)/useful(役に立つ)/various(さまざまな)/likely(ありそうな)。
やってはいけない言い換え
公式の解答例が一度もやっていないことが4つあります。裏を返せば、これをやると要約から外れます。
- 自分の意見や結論を書く。I think も In conclusion も、公式解答例には1つもありません。大問5(意見論述)の型を持ち込むと、要約になっていないと判断されます
- 段落を分ける。解答は1段落です
- 原文に無い具体例や数字を足す。言い換えは「短くする」ためのもので、付け足すためのものではありません
- 良い点を2文に割る。語数が足りなくなり、良くない点が書けなくなります
「要約になっていない」と判断されると0点です。書き終えたら、自分の意見が混ざっていないかだけ最後に見てください。
手を動かして確かめる
型は読むだけでは身につきません。実際の題材で、45〜55語に収める練習をしてください。
- 英検2級 要約問題|公式サンプル問題の徹底解説と回答例(まずはこちら)
- 言い換えリストで「まとめ感覚」を身につける|生成AI
- 在宅勤務/オンライン投票/SNS/動画
- 環境に配慮した建築/ワーキングホリデー/オリンピック
上の級を目指す人へ。要約は準1級で60〜70語、1級で90〜110語と長くなりますが、「写さずに言い換える」という中身は同じです。2級でこの型を作っておくと、あとが楽になります。級ごとの語数と変更点はこちら。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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