設問<公衆衛生/安全>
TOPIC
Do you think self-driving cars will benefit society?
POINTS
● Safety
● Job loss
● Traffic efficiency
● Ethical concerns
観点の説明
- Safety(安全性)
賛成:自動運転車は事故の主な原因である人為的ミスを減らし、交通事故の件数を大幅に減少させることができる。
反対:自動運転技術の信頼性が完全に確立されるまでは、システムエラーやハッキングによる新たな安全リスクが存在する。 - Job loss(雇用の喪失)
賛成:自動運転技術により、効率的な交通システムが構築され、新たな雇用機会も創出される可能性がある。
反対:タクシー運転手やトラックドライバーなど、多くの職業が機械に取って代わられ、大規模な失業が発生する恐れがある。 - Traffic efficiency(交通効率)
賛成:自動運転車は交通の流れを最適化し、渋滞の減少や効率的な交通システムを実現することで、移動時間を短縮できる。
反対:技術の導入が進むまでの移行期には、混在する手動運転車との間で交通の混乱が生じる可能性がある。 - Ethical concerns(倫理的懸念)
賛成:自動運転車はプログラムされた倫理的基準に基づいて事故を回避し、人命を守るための最善の行動を取ることができる。
反対:事故が避けられない場合、プログラムが誰を救うか選択することが求められ、倫理的に難しい問題が発生する可能性がある。
観点毎のキーワード
Safety
- Accident reduction – 事故削減
- Human error – ヒューマンエラー
- Passenger protection – 乗客保護
- System malfunctions – システムの故障
- Road safety improvement – 道路安全の向上
- Collision avoidance – 衝突回避
- Pedestrian safety – 歩行者の安全
Job Loss
- Driver unemployment – 運転手の失業
- Industry disruption – 産業の混乱
- New job opportunities – 新しい雇用機会
- Skill transition – スキルの移行
- Automated transport sector – 自動化された輸送業
- Economic displacement – 経済的な移住
- Training and reskilling – トレーニングと再スキル化
Traffic Efficiency
- Reduced congestion – 渋滞の軽減
- Optimized traffic flow – 最適化された交通流
- Faster commute times – 通勤時間の短縮
- Energy efficiency – エネルギー効率
- Lane utilization – 車線の有効活用
- Public transport integration – 公共交通との統合
- Real-time traffic management – リアルタイムの交通管理
Ethical Concerns
- Decision-making in accidents – 事故時の意思決定
- Liability issues – 責任問題
- Privacy concerns – プライバシーの懸念
- Programming biases – プログラムの偏り
- Moral dilemmas – 道徳的ジレンマ
- Algorithmic fairness – アルゴリズムの公平性
- Legal frameworks – 法的枠組み
自動運転車は有益派の論理展開
イントロダクション:
- トピックセンテンス: 自動運転車には仕事の喪失や倫理的懸念といった心配があるものの、社会に利益をもたらすと考える。
- 論理展開: 自動運転車の安全性と交通効率の向上という2つの利点が、懸念を上回ることを示唆。
ボディ1(安全性について):
- トピックセンテンス: 自動運転車は安全性を大きく向上させることができる。
- 論理展開: 人間の運転手はミスを犯しがちだが、自動運転車はセンサーやアルゴリズムに基づいて運転するため、事故のリスクが低くなり、多くの命を救う可能性があると説明。
ボディ2(交通効率について):
- トピックセンテンス: 自動運転車は交通効率を向上させる。
- 論理展開: 自動運転車同士が通信し、速度調整や渋滞回避を行うことで、移動時間の短縮や燃料消費の削減、さらには環境汚染の軽減にもつながることを指摘。
結論:
- トピックセンテンス: 懸念はあるが、自動運転車の安全性と交通効率の向上は社会にとってプラスである。
- 論理展開: 安全性と交通効率という2つの重要な点に基づき、自動運転車が社会に良い影響を与えるとの結論を強調。
有益派の回答例
Although some people may worry about issues such as job loss and ethical concerns, I believe that self-driving cars will benefit society. The potential advantages, especially in terms of safety and traffic efficiency, outweigh the downsides.
First, self-driving cars can greatly improve safety. Human drivers often make mistakes, such as driving under the influence or being distracted. Since self-driving cars rely on sensors and algorithms, they are less likely to cause accidents, which could save thousands of lives each year.
Furthermore, self-driving cars will improve traffic efficiency. These cars can communicate with each other to adjust their speed and avoid traffic jams. This will not only make travel faster but also reduce fuel consumption and pollution.
In conclusion, while there are concerns, the benefits of self-driving cars in safety and traffic efficiency make them a positive innovation for society. (139 words)
有益派の日本語訳
一部の人々は失業や倫理的な問題を懸念しているかもしれないが、自動運転車は社会に利益をもたらすと考える。特に安全性や交通効率の面での利点は、デメリットを上回る。
まず、自動運転車は安全性を大幅に向上させることができる。人間の運転者は飲酒運転や注意散漫などのミスを犯すことがあるが、自動運転車はセンサーやアルゴリズムに基づいて動作するため、事故を引き起こす可能性が低い。これにより、毎年何千もの命が救われる可能性がある。
さらに、自動運転車は交通効率を改善するだろう。自動運転車同士が通信して速度を調整し、交通渋滞を避けることができるため、移動時間が短縮されるだけでなく、燃料消費や汚染も減少する。
結論として、懸念はあるものの、安全性と交通効率の向上という点で、自動運転車は社会にとって有益なイノベーションである。
自動運転車は有益ではない派の論理展開
イントロダクション:
- トピックセンテンス: 自動運転車が社会に利益をもたらすと考える人もいるが、私はこの考えに反対する。
- 論理展開: 主に仕事の喪失や倫理的懸念といった大きな問題があり、これらが社会に悪影響を与える可能性があることを示唆。
ボディ1(仕事の喪失について):
- トピックセンテンス: 自動運転車は広範囲な仕事の喪失を引き起こす可能性がある。
- 論理展開: 多くの人々がタクシーやトラック運転手などの職業で生計を立てているが、自動運転車が普及すれば、これらの職がなくなり、失業者が増加し、新たな仕事を見つけるのが難しくなると指摘。
ボディ2(倫理的懸念について):
- トピックセンテンス: 倫理的懸念も大きな問題である。
- 論理展開: 事故が避けられない状況では、車がどのような行動を取るかを誰が決定するのかという問題があり、命の優先順位をプログラムすることは、法律的および倫理的に非常に複雑な課題を引き起こすと説明。
結論:
- トピックセンテンス: 自動運転車にはいくつかの利点があるかもしれないが、仕事の喪失や倫理的課題のリスクが、その利益を上回る。
- 論理展開: 仕事の喪失や倫理問題という重要な懸念点に基づき、自動運転車は社会にとってリスクが大きいとの結論を強調。
有益ではない派の回答例
Although some people believe self-driving cars will benefit society, I disagree with this view. The potential problems related to job loss and ethical concerns are significant and could negatively affect society.
First, self-driving cars could lead to widespread job loss. Many people, such as taxi and truck drivers, depend on driving for their livelihood. If self-driving cars become common, these jobs may disappear, leaving many workers unemployed and struggling to find new opportunities.
Furthermore, ethical concerns are a major issue. In situations where accidents are unavoidable, who will decide the car’s actions? The programming behind these decisions raises complex moral questions about whose lives should be prioritized, which could create serious legal and ethical dilemmas.
In conclusion, while self-driving cars offer some benefits, the risks of job loss and ethical challenges outweigh their potential advantages for society. (139 words)
有益ではない派の日本語訳
自動運転車が社会に利益をもたらすと考える人もいるが、この見解には反対である。失業や倫理的な問題に関連する潜在的なリスクは重大であり、社会に悪影響を及ぼす可能性がある。
まず、自動運転車は広範な失業を引き起こす可能性がある。タクシーやトラック運転手など、多くの人々が運転業務に依存して生計を立てている。自動運転車が普及すれば、これらの仕事は消滅し、多くの労働者が失業し、新たな仕事を見つけるのに苦労するかもしれない。
さらに、倫理的な問題も大きな懸念である。事故が避けられない状況で、誰が車の行動を決定するのか。これらの判断を支えるプログラムは、誰の命を優先すべきかといった複雑な道徳的問題を引き起こし、深刻な法的・倫理的なジレンマを招く可能性がある。
結論として、自動運転車にはいくつかの利点があるが、失業のリスクや倫理的な課題がその利点を上回り、社会にとって不利であると考える。
譲歩文の効果と作り方
譲歩文の定義
譲歩文とは、相手の意見や立場に一部同意しながらも、自分の主張を強調するための文です。つまり、反対意見や懸念点を認めた上で、自分の立場を主張する技法です。この方法を使うことで、バランスの取れた議論を展開し、説得力を増すことができます。
譲歩文の効果
- 公平性を示す: 反対意見に一定の理解を示すことで、公平な視点を持っていることを強調できます。
- 信頼性を高める: 他の立場を理解していることが示されるため、読者からの信頼感が増します。
- 反論を強化する: 譲歩を行うことで、その後に述べる自分の主張がより説得力を持ち、論理的な展開ができるようになります。
譲歩の方法
譲歩の前置き: 反対意見を認める言葉を使ってから、自分の主張を述べる方法。
- 例: “Although some people may believe that self-driving cars could cause job loss, I think they will ultimately benefit society.”
自動運転車は雇用を失う可能性があると考える人もいるかもしれませんが、私は最終的には社会に利益をもたらすと考えています。
譲歩の後置き: 自分の意見を先に述べ、その後で譲歩を行う方法。
- 例: “Self-driving cars offer many benefits; however, some argue that job loss could be a significant downside.”
自動運転車には多くの利点があります。ただし、雇用の喪失が重大なマイナス面になる可能性があると主張する人もいます
譲歩の詳細化: 反対意見の一部に同意した後、問題点を細かく説明して自分の意見を補強する方法。
- 例: “It is true that the rise of self-driving cars may result in job loss, particularly for drivers. However, new industries and jobs could emerge as a result of this technology.”
自動運転車の台頭により、特にドライバーの雇用が失われる可能性があるのは事実だ。しかし、この技術の結果、新たな産業や雇用が生まれる可能性があります
条件をつけた譲歩: ある条件下でのみ反対意見を認め、その条件が一般的でないことを強調する方法。
- 例: “While it might be true that self-driving cars could lead to accidents under extreme circumstances, the overall safety record will likely improve.”
自動運転車が極端な状況下では事故を引き起こす可能性があるのは事実かもしれないが、全体的な安全記録は改善される可能性が高い
まとめ
譲歩文は議論に深みを与え、より信頼性の高い論述を作るための効果的な手段です。様々な譲歩の方法を活用し、意見に対して柔軟でバランスの取れた見方を示すことが重要です。
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