英検準2級プラスのライティングは2題あります。英文要約が25〜35語、英作文が50〜60語。この2つは長さも中身も別ものなので、同じ書き方で通そうとすると、どちらかが必ず崩れます。
準2級プラスは新しい級で、施行は2025年度第1回・第2回・第3回と2026年度第1回の4回。この4回とも語数の指定は同じでした。回によってぶれない以上、型を決めておけば当日は当てはめるだけになります。この記事では、2題の書き分けだけを整理します。
まず、2題の長さが違うことを頭に入れる
最初に全体像です。2題は、求められているものが正反対だと言ってもいいくらい違います。
| 大問4 英文要約 | 大問5 英作文 | |
|---|---|---|
| 書く語数 | 25〜35語 | 50〜60語 |
| 配られるもの | 3段落の英文 | QUESTION(質問文) |
| 書く中身 | 読んだ英文の内容 | 自分の意見と、その理由を2つ |
| 自分の意見 | 入れない | 入れる(それが本体) |
いちばん大きいのは「自分の意見」の扱いです。要約では意見を書くと減点の対象になり、英作文では意見を書かないと答えになりません。同じ日の同じ試験で、真逆のことを求められています。
そして語数。要約の25〜35語は、英文3文ぶんくらいです。ふだん英作文の練習ばかりしていると、この短さに戸惑います。書き足すのではなく、入れないものを決める作業になります。
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要約:原文は毎回この3段落でできている
要約で配られる英文には、はっきりした形があります。4回の過去問を並べると、どれも3段落で、並び方も同じでした。
| 段落 | 中身 | 目印 |
|---|---|---|
| 第1段落 | 背景。いま何が起きているかの紹介 | — |
| 第2段落 | 良い点。誰にとって、なぜ良いのか | because の節が入る |
| 第3段落 | 問題点。困っていること | However, で始まる |
大事なのは、4回とも「まとめ」の段落が無いことです。第3段落の However, から先が最後で、そこで英文は終わります。つまり読み終えた時点で、手元には「背景・良い点・問題点」の3つがそろっています。
ここまで形が決まっているなら、要約の作り方も決められます。各段落から1文ずつ拾って、3文で終える。これが基本形です。
第1段落(背景) → 第1文 第2段落(良い点) → 第2文(because を使って理由ごと持ってくる) 第3段落(問題点) → 第3文(However, で始める)
実際にやってみます。次は、この記事のために作った練習用の英文です(試験で出たものではありません)。
More and more high school students in Japan join volunteer work in their own towns. Some clean parks, and others help at local events on weekends. Teachers say that this is good for students because they meet many kinds of people and learn how to work with them. Students also find out what their own town needs. However, some students join too many activities. They have less time to sleep and study, and a few of them stop going to the events after only a month.
第1段落からは「高校生がボランティアに参加している」、第2段落からは「多くの人と会って一緒に働き方を学べるから良い」、第3段落からは「参加しすぎて時間が足りない」。この3つを1文ずつにします。
More high school students in Japan do volunteer work in their towns. Teachers think this is good because students learn to work with many people. However, some become too busy to study.(32 words)
32語。指定は25〜35語なので、真ん中あたりに収まりました。第2段落の because と第3段落の However, は、そのまま解答でも使えます。原文の目印が、そのまま解答の骨組みになるということです。
細かい話(Some clean parks、after only a month のような具体例や数)は、全部落としています。25〜35語では、具体例まで入れる場所がありません。各段落の一番大きい主張だけを残します。
語の選び方も見ておきます。上の例では、原文の join volunteer work を do volunteer work、have less time to sleep and study を become too busy to study に変えました。難しい言い換えを探す必要はありません。長い言い方を短い言い方に置き換えるだけで、語数はきちんと落ちます。
逆に、話題そのものを指す語(この例なら volunteer)は、無理に別の言い方にしなくて構いません。言い換えた結果、何の話かぼやけてしまうほうが困ります。変えるのは言い回し、残すのは話題の中心語——この線引きで十分です。
要約に書いてはいけないもの
形が決まっているぶん、失敗のしかたも決まっています。多いのは次の3つです。
① 自分の意見
I think volunteer work is important for young people.
これは要約ではありません。I think や In my opinion で始まる文は、原文に書いていない情報です。書きたくなったら、それはもう1題(英作文)の材料だと思ってください。
② まとめの1文
So, volunteer work has good points and bad points. のような、自分でまとめた締めの文です。日本語の作文では自然な形ですが、原文の4回すべてに「まとめ」の段落はありません。原文に無いものを足すと、そのぶん語数を使うだけになります。
第3段落の However, の内容を書いたら、そこで終わりにします。締めの言葉は要りません。
③ 第3段落を落とす
時間が足りず、背景と良い点だけで終わってしまうパターンです。原文は良い点と問題点の両方を書いています。片方だけの要約は、内容をまとめたことになりません。
これは、第1段落と第2段落をていねいに書きすぎたときに起きます。背景の説明に語数を使うと、However, の1文を入れる場所が残りません。3文で終える形を先に決めておけば、配分で迷わなくなります。
この3つは、練習しながら潰すのが早いです。友達の数をテーマにした要約の練習問題と中古品をテーマにした要約の練習問題は、どちらも3段落の英文つきなので、段落と文の対応をそのまま試せます。
英作文:意見 → 理由1 → 理由2 → まとめ
もう1題の英作文は50〜60語。指定されているのは、自分の意見と、その理由を2つです。理由が1つだと指定を満たしません。
第1文 意見 I think (that) ... 第2文 理由1 First, ... 第3文 理由2 Second, ... 第4文 まとめ For these two reasons, ...
要約と違って、こちらには「まとめ」の1文を置きます。理由を2つ並べたあと、最初の意見に戻って締める形です。50〜60語という枠は、この4文でちょうど埋まります。
さきほどと同じ話題で書いてみます。QUESTION が「高校生はボランティア活動をするべきだと思いますか」だとします。
I think high school students should do volunteer work. First, they can meet many kinds of people in their town, and they learn how to talk with them. Second, they find out what their town really needs. For these two reasons, I think volunteer work is good for high school students.(51 words)
51語。理由が2つとも1文ずつになっていて、最後に意見へ戻っています。語数が足りないときは理由の文に具体を足し、多すぎるときは具体を削る——この4文の骨は動かさないのがこつです。
理由を選ぶときは、2つが別のことを言っているかだけ確かめます。上の例は「人と会える」と「町のことがわかる」で、中身が重なっていません。「楽しいから」「うれしいから」のように似た理由を2つ並べると、語数は埋まっても、理由を2つ書いたことにはなりにくくなります。
同じ話題でも、要約の32語と英作文の51語では、書いている中身がまったく違うことを見比べてみてください。要約は「英文に書いてあったこと」、英作文は「自分が考えたこと」。ここを取り違えると、どちらの問題でも点が伸びません。
英作文のほうは話題の数をこなすのが近道です。準2級プラスの英作文の練習問題にまとめてあります。たとえばメガネとコンタクトのどちらを選ぶか、外食で嫌いな食べ物を残してもよいかのように、身近な話題が並びます。
準2級から上がってきた人がつまずく所
準2級に合格して準2級プラスに進む方が、いちばん驚くのがここです。Eメールが無くなり、要約が入ります。
| 準2級 | 準2級プラス | 2級 | |
|---|---|---|---|
| ライティング1題目 | Eメール 40〜50語 | 英文要約 25〜35語 | 英文要約 45〜55語 |
| ライティング2題目 | 英作文 50〜60語 | 英作文 50〜60語 | —(この記事では扱いません) |
この表から読み取れることが2つあります。
- 英作文は準2級と同じ50〜60語。ここは準2級で練習した型がそのまま使えます。新しく覚え直す必要はありません
- 変わるのは1題目だけ。Eメールの「答える・たずねる」から、要約の「読んでまとめる」に入れ替わります
つまり、準備すべきものは1つに絞れます。要約だけを新しく練習すればいいということです。準2級のEメールがどういう問題だったかは英検準2級 Eメール問題の書き方にまとめてあります。読み比べると、求められているものの違いがはっきりします。
逆の向きも見ておくと安心です。準2級プラスの次にある2級の要約は45〜55語で、準2級プラスの25〜35語より長くなります。形は同じで、長さだけが伸びる関係です。言い換えの手を先に見ておきたい方は英検2級 要約の言い換えをどうぞ。準2級プラスで作った型は、そのまま上の級で使えます。
当日の時間の使い方
2題の性質が違うので、手順も分けておきます。
- 要約は、読みながら3か所に印をつける——第1段落の主語、第2段落の
because、第3段落のHowever,。読み終わったときには材料がそろっています - 要約は3文を書いてから数える——先に語数を数えながら書くと手が止まります。3文書いて、25語に届かなければ第2段落の理由を足し、35語を超えたら具体例を削ります
- 英作文は、書く前に理由を2つ日本語で決める——書きながら考えると、第3文で止まります。2つ決まってから英語にすれば、あとは型に流し込むだけです
- 見直しは主語と動詞の一致だけ——短い解答なので、時間が余ったら三単現の
sと時制をひととおり見ます。凝った言い換えを足すより確実です
練習問題で仕上げる
ここまでを短くまとめます。
- 要約は25〜35語。3段落から1文ずつ、3文で終える。意見とまとめは書かない
- 英作文は50〜60語。意見・理由1・理由2・まとめの4文。意見を書くのが本体
あとは同じ形の英文で手を動かすだけです。要約は準2級プラスの要約の練習問題から、英作文は準2級プラスの英作文の練習問題から順に試してみてください。級全体の対策は英検準2級プラスのまとめページにそろえてあります。
1つ下の級から順に固めたい方は英検準2級のまとめページもどうぞ。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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