目次
トピックと観点
今回は、トピックセンテンスにフォーカスして練習問題に取り組みましょう。
「トピックセンテンス = その段落で一番言いたい事」を1文目に置き、それをベースに段落を展開させるやり方です。
トピックセンテンスがいまいち分からない、という人は、このページの後半「トピックセンテンス深堀り」から読んでみてください。
また、観点について、「賛成意見・反対意見」両方で使えるものと、どちらか一方の方が使いやすいものがありますので、自分の立場(賛成か・反対か)で使いやすい観点を選びましょう
TOPIC
Do you agree or disagree that Japan should accept more foreign immigrants?
POINTS
● Labor shortage
● Cultural integration
● Economic growth
● Social services
観点の説明
- Labor shortage(労働力不足)
賛成:日本の労働力不足は深刻化しており、外国人労働者を受け入れることで産業を支え、持続可能な経済成長を実現できる。
反対:労働力不足は自動化や働き方改革で解決すべきであり、移民受け入れが必ずしも必要とは言えない。 - Cultural integration(文化的統合)
賛成:多様な文化を受け入れることで、国際的な視点が強化され、日本の文化がより豊かになる。
反対:文化的な違いが衝突し、社会の調和や一体感を乱す可能性がある。 - Economic growth(経済成長)
賛成:外国人労働者が増えることで消費が拡大し、日本経済の成長を後押しする。
反対:短期的には経済効果があるかもしれないが、長期的な経済負担や失業の問題を引き起こすリスクがある。 - Social services(社会保障サービス)
賛成:若い移民の受け入れは、少子高齢化が進む日本の社会保障制度を支える助けになる。
反対:外国人の社会保障への依存が増えることで、福祉や医療に過度な負担がかかる恐れがある。
観点ごとのキーワード例
Labor Shortage
- Workforce decline – 労働力の減少
- Aging population – 高齢化人口
- Foreign labor – 外国人労働者
- Labor market expansion – 労働市場の拡大
- Skill gap – スキルギャップ
- Increased productivity – 生産性の向上
- Job competition – 雇用競争
Cultural Integration
- Multicultural society – 多文化社会
- Cultural diversity – 文化的多様性
- Language barriers – 言語の壁
- Social cohesion – 社会的結束
- Integration policies – 統合政策
- Community engagement – コミュニティの関与
- Cultural preservation – 文化の保存
Economic Growth
- Boosting GDP – GDPの向上
- Consumer base expansion – 消費者基盤の拡大
- Increased tax revenue – 税収の増加
- Welfare burden – 福祉負担
- Foreign investment – 外国投資
- Entrepreneurship – 起業活動
- Cost of integration programs – 統合プログラムのコスト
Social Services
- Healthcare access – 医療サービスのアクセス
- Public service strain – 公共サービスの負担
- Education for immigrants – 移民向けの教育
- Welfare support – 福祉支援
- Social security contributions – 社会保障の拠出
- Housing shortages – 住宅不足
- Support networks – 支援ネットワーク
賛成意見の構成
まずは構成にざっと目を通してください
- イントロ:
日本はもっと多くの外国人移民を受け入れるべきだと賛成する。これは労働力不足と経済成長に役立つ。 - ボディ1:
日本は少子高齢化により深刻な労働力不足に直面している。移民を受け入れることで、必要な労働力を補い、若者の負担を軽減できる。 - ボディ2:
移民は経済成長にも貢献する。労働力が増えることで生産性が向上し、また新しいアイデアや技術が導入され、国際競争力が高まる。 - 結論:
外国人移民を増やすことは、労働力不足を解消し、長期的な経済成長を促進する助けとなる。
構成を意識しながら、以下の回答例を読んでください
各段落のトピックセンテンス(1文目)で、一番言いたい事を言っているのを確認しましょう。
I agree that Japan should accept more foreign immigrants. This would help address the labor shortage and support economic growth.
First, Japan faces a significant labor shortage due to its aging population and low birth rate. Many industries, especially in healthcare and construction, struggle to find enough workers. By accepting more immigrants, Japan can fill these gaps and maintain essential services. This would also ease the burden on the younger generation.
Second, foreign immigrants can contribute to Japan’s economic growth. With a larger workforce, productivity will increase, leading to a stronger economy. Immigrants also bring new ideas and skills, which can boost innovation and competitiveness in the global market.
In conclusion, increasing the number of foreign immigrants will help solve Japan’s labor shortage and promote long-term economic growth. (130 words)
回答例日本語訳:
日本がより多くの外国人移民を受け入れるべきだという意見に賛成である。これにより、労働力不足の解消と経済成長の支援が期待できる。
まず、日本は高齢化と低出生率による深刻な労働力不足に直面している。特に医療や建設業界では、必要な労働者を十分に確保できていない。外国人移民を受け入れることで、これらの不足を補い、必要不可欠なサービスを維持することができる。また、若い世代への負担も軽減されるだろう。
次に、外国人移民は日本の経済成長に貢献できる。労働力が増えることで生産性が向上し、経済が強化される。また、移民がもたらす新しいアイデアやスキルは、革新や国際競争力の向上にも寄与するだろう。
結論として、外国人移民の受け入れ拡大は、日本の労働力不足の解消と長期的な経済成長の促進に役立つ。
反対意見の構成
こちらもさきほどと同様の手順で読み進めていきましょう。
- イントロ:
日本が外国人移民を増やすことに反対する。文化統合と社会サービスの影響が懸念される。 - ボディ1:
文化や言語の違いにより、移民の統合が難しく、社会的摩擦が生じる可能性がある。 - ボディ2:
移民増加で、社会サービスに負担がかかり、納税者の負担やサービスの質低下が懸念される。 - 結論:
文化統合と社会サービスの負担から、移民の受け入れには慎重な対応が必要だ。
反対意見回答例
サンプル解答を読むときは、構成・観点・トピックセンテンスを意識しながら読み、更に、「自分も使ってみたい単語・フレーズ」を盗む感覚で向き合いましょう。
I disagree that Japan should accept more foreign immigrants due to concerns about cultural integration and the impact on social services.
First, integrating large numbers of immigrants into Japanese society can be challenging. Japan has a unique culture and language, and it may be difficult for many immigrants to adapt quickly. This could lead to social friction and misunderstandings, making it hard to maintain the harmony that is central to Japanese society.
Second, accepting more immigrants could put a strain on social services such as healthcare, education, and welfare. As the population of immigrants grows, the government will need to invest more in supporting their needs. This could increase the burden on taxpayers and reduce the quality of services available to the general population.
In conclusion, while there are benefits to accepting immigrants, concerns about cultural integration and pressure on social services make it a difficult choice for Japan. (149 words)
日本がより多くの外国人移民を受け入れるべきだという意見には反対である。文化的統合や社会サービスへの影響に懸念があるためだ。
まず、多くの移民を日本社会に統合することは困難である。日本には独自の文化や言語があり、多くの移民にとって迅速に適応することは難しいかもしれない。これにより、社会的な摩擦や誤解が生じ、日本社会において重要とされる調和を維持することが難しくなる可能性がある。
次に、移民の受け入れは、医療や教育、福祉などの社会サービスに負担をかける可能性がある。移民の人口が増加するにつれて、政府は彼らを支援するための投資を増やす必要が生じるだろう。これにより、納税者への負担が増え、一般の人々が利用できるサービスの質が低下する恐れがある。
結論として、移民受け入れには利点もあるが、文化的統合の難しさや社会サービスへの圧力を考慮すると、日本にとっては難しい選択である。
トピックセンテンス深堀り
英語のエッセイにおけるトピックセンテンスの展開は、各段落で主張を明確に伝え、段落全体をその主張に基づいて発展させる重要な役割を果たします。トピックセンテンスはその段落の「核となる考え」を示し、読み手がその段落で何が述べられるのかを最初に理解できるようにします。
具体的には、次のように展開されます。
1. トピックセンテンスを使って主張を明示
段落の最初に明確な主張や重要なポイントを述べます。これは段落全体で何を説明するのかを簡潔に伝えるための文です。
例: “Regular exercise is essential for maintaining a healthy lifestyle.”
このトピックセンテンスでは、この段落が「定期的な運動が健康に重要である」という主張について展開することが分かります。
2. サポート文で詳細を説明
次に、トピックセンテンスの内容を具体的な例や説明でサポートします。ここでは、主張を裏付ける証拠やデータ、具体的な事例などを使って、トピックセンテンスで述べた主張を強化します。
例: “Studies have shown that people who engage in at least 30 minutes of physical activity a day reduce their risk of heart disease by 50%.”
この文は、最初のトピックセンテンスを具体的なデータでサポートし、運動が健康にどう役立つかを説明しています。
3. 説明を深めるための具体例や比較
次に、主張をさらに具体的な例や比較を用いて詳しく説明します。これにより、読者は主張が実際にどのように機能するのかをより深く理解できます。
例: “For example, individuals who regularly practice activities such as jogging, cycling, or swimming have significantly lower stress levels compared to those who lead sedentary lifestyles.”
ここでは、特定の運動がどのようにストレスを減らすか、具体的なアクティビティを挙げて説明しています。
4. 段落の結論
最後に、段落全体をまとめる文で終えることが一般的です。この文は段落内で述べた内容を一度確認し、次の段落へのスムーズな橋渡しを行います。段落を締めくくる文は、主張が理解されたことを確認する役割を果たします。
例: “Thus, incorporating regular physical activity into daily routines can lead to both physical and mental health benefits.”
このように、トピックセンテンスを補強し、段落全体をまとめます。
トピックセンテンスの効果的な使い方のポイント
- 明確で簡潔に: トピックセンテンスは段落の主張を明確にし、読み手が段落の内容をすぐに理解できるようにします。
- サポートする具体例: 主張を裏付けるための具体的な例や証拠を次の文で提供することで、論理の流れがスムーズになります。
- 段落全体を統一: 段落内のすべての文がトピックセンテンスの主張をサポートし、一貫性を保つことが大切です。
これにより、読み手はエッセイ全体の論理的な流れを簡単に追うことができ、著者の主張をより理解しやすくなります。
まとめ
英作文対策初期は、サンプル解答から学ぶのが近道ですね。
また、以前の記事でも紹介しましたが、「6割主義」でいいのでサクッと書くのが重要です。分からない単語はスマホなどを使ってどんどん調べ、駄作でも良いのでどんどん完成させていくことが重要です。
更に、英作文が完成したら、そのお題について必ず誰かに話しましょう。
英語で話せる相手がいない場合はスマホに録音・GPTに聞いてもらう、など、どんな方法でも良いので、必ずそのトピックについて話す習慣をつけましょう。
今日も最後まで読んでいただき有難うございました。
明日も頑張りましょう!!
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