英検準2級プラスの二次試験は、面接委員と1対1で行う英語での面接です。時間は約7分。問題カードを1枚受け取り、パッセージを音読してから、4つの質問に答えます。
一次試験に受かった人がまずつまずくのは、英語そのものより「当日、何がどの順番で起きるのか分からない」ところです。流れが頭に入っていれば、聞かれた内容だけに集中できます。逆に、順番を知らないまま予想問題だけを解いていると、本番で目の前の1問に振り回されます。
この記事では、入室から退室までの段取りと、No.1からNo.4で何を聞かれ、どう答えるかを順番に並べます。練習問題に取りかかる前の地図として使ってください。
約7分で起きることを、先に全部出しておく
細かい話はこの後で1つずつ扱います。ここは眺めるだけで構いません。面接室で起きることを、順番に並べます。
| 場面 | 何が起きるか |
|---|---|
| 入室 | 係員の指示で入室し、面接カードを手渡す。指示に従って着席する |
| あいさつ | 氏名と受験する級の確認、簡単なあいさつ |
| カード | 問題カードを受け取る。パッセージと3コマのイラストが印刷されている |
| 黙読 | 20秒間、パッセージを黙って読む |
| 音読 | 55語程度のパッセージを声に出して読む。英語のタイトルから読むよう指示される |
| No.1 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える |
| No.2 | 3コマのイラストの展開を、カードの1文目から続けて説明する |
| カードを裏返す | No.2の後、面接委員から裏返すよう指示される。これ以降はカードを見ずに答える |
| No.3 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える |
| No.4 | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える |
| 退室 | 問題カードを面接委員に返してから退室する |
この表で押さえてほしいのは2つです。
1つ目は、カードの文とイラストを直接使って答えるのはNo.2までだということ。これは心構えの話ではなく、実際の手順です。No.2が終わると、面接委員から問題カードを裏返すように指示されます。No.3はカードで読んだ話題の延長ですが、答えはカードに書かれていません。No.4はその話題からも離れて、あなた自身のことを聞かれます。後半は「読み取る問題」ではなく「自分で作る問題」に変わります。
2つ目は、黙読が20秒しかないこと。55語程度を1回通して読み、意味の切れ目をつかむくらいの長さです。全部を訳している時間はありません。声に出す準備だけをします。
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音読はタイトルから。読み始める場所を間違えない
問題カードを受け取ると、まず20秒間の黙読があります。この20秒でやることは3つです。
- 最初から最後まで、目で1回通す。意味が全部つかめなくても止まらない
- 読み方が分からない語を見つけておく。分からないままでいいので、そこで詰まらない準備をする
- カンマとピリオドの位置を目で拾う。区切る場所はここだと決めておく
音読で最初につまずきやすいのが、タイトルを読むのを忘れる事です。本文の1文目からいきなり読み始めないよう注意しましょう。
気をつけるところはそのあと3つだけです。意味のかたまりで区切ること。カンマで一拍おき、ピリオドでいったん声を下げること。そして、読めない語が出てきても止まらないことです。1語で立ち止まると、そこから先の文が全部崩れます。分からない語は自分なりの読み方で通り抜けて、次の文に進んでください。速さを競うものではないので、ゆっくりで構いません。
たとえば、こんなパッセージだったとします。
Recycling in Our Daily Lives Today, many people recycle paper, cans, and plastic bottles. Recycling helps reduce garbage and saves natural resources. Some cities also collect food waste to make compost. However, not everyone understands why recycling is important. Learning the right way to sort garbage can make a big difference for our environment.(51 words)
タイトルはRecycling in Our Daily Lives。ここから声に出します。本文は4文。1文目で話題が出て、2〜3文目で具体例が続き、最後にまとめが来ます。この形は繰り返し出てくるので、黙読のときに「どこが具体例で、どこがまとめか」を見ておくと、次のNo.1がぐっと楽になります。
頭の中の20秒と、実際の20秒はずれます。一度は時間を測って読んでみてください。面接用のタイマーを使って、55語程度の英文を20秒で1回通す練習をしておくと、当日あわてません。
No.1は、答えがパッセージの中にある
No.1は「音読したパッセージの内容についての質問」です。自分の意見を作る問題ではありません。答えはすでにパッセージの中に書いてあります。やることは、探して、質問の形に合わせて返すことだけです。
手順は3つに分けられます。
- 質問文の中の語句を覚える。あわせて、Whyで聞かれたのかHow, whatで聞かれたのかを確かめる
- その語句をパッセージから探す。同じ語が並んでいる場所が見つかる
- 見つけた文を、質問の形に合わせて言い直す
さきほどのパッセージで考えます。質問が Why do some cities collect food waste? なら、collect food waste をパッセージから探します。見つかるのは3文目です。目的はその後ろに書いてあるので、To で始めて返します。
To make compost.
このサイトに公開している準2級プラスの面接カードの設問を確かめると、No.1はWhy ~?やHow ~?で聞かれる形が中心で、Where ~?もときどき出ます。質問の最初の1語に答えの形を合わせること。WhyならBecause ~、HowならBy ~ing、Whereなら場所を表す言い方で返します。内容が合っていても、形が合っていないと答えになりません。
もう1つのコツは、パッセージの文をそのまま丸ごと読み上げないことです。パッセージに代名詞が使われていたら、答えの中では元の名詞に戻して言います。代名詞を戻す——これだけで、伝わり方がはっきり変わります。
質問の語句がパッセージに見当たらないこともあります。そのときは、同じ形の語を探すのをやめて、同じ意味の言い方を探してください。質問で使われた語が、パッセージでは別の語に置き換わっているだけ、という場合がほとんどです。
No.2は、3コマを過去形でひとつなぎに語る
No.2は、3コマのイラストの展開を説明する問題です。準2級プラスのNo.2は3コマ通しで1つの物語を過去形で語ります。
準備時間は20秒です。
さきほどのリサイクルのパッセージに合わせて、3コマのイラストがこんな内容だったとします。
1コマ目:ユキと母親が台所で、紙・缶・ペットボトルを分けている 2コマ目:母親がカレンダーを確認し、「今日は資源ごみの日」と気づく 3コマ目:2人でごみを外に運び、近所の人と立ち話をしている
カードの1文目はOne day, Yuki and her mother were cleaning their kitchen.です。ここから続けます。
One day, Yuki and her mother were cleaning their kitchen. First, they sorted the garbage into paper, cans, and plastic bottles. Then, her mother checked the calendar and said, "Today is the day for recycling." Finally, they carried the bags outside and talked with their neighbor about recycling.
組み立て方は3つのコマに合わせて考えると迷いません。
- 1コマ目——カードの1文目をそのまま使い、そこで何をしていたかを1文足す
- 2コマ目——
ThenやAfter thatで始めて、次に起きたことを言う - 3コマ目——
Finallyで始めて、話を締めくくる
First・Then・Finallyのような順番を示す語を使うと、3コマがつながっていることが面接委員に伝わります。時制はすべて過去形です。1コマ目に引っ張られて現在進行形のまま話し続けてしまう人が多いので、コマが変わるたびに動詞の形を意識してください。イラストの中に会話の吹き出しがあれば、said, "~"の形でせりふをそのまま引用すると、1文の中身が濃くなります。
No.2が終わると、面接委員から問題カードを裏返すように言われます。ここから先は、手元に文字がありません。心の準備として、No.2を話し終えた時点で「次はカードを見ずに答える」と一度思い出しておくと、切り替えがスムーズです。
No.3とNo.4は、カードのトピックからだんだん離れる
No.3は「カードのトピックに関連した内容についての質問」、No.4は「日常生活の身近な事柄についての質問」です。どちらも、パッセージにもイラストにも答えは書いていません。自分の考えと、自分の生活の話をします。
2つの違いは、カードの話題につながっているかどうかです。No.3はリサイクルなら「リサイクルや環境」の枠の中で聞かれます。No.4はそこから離れて、リサイクルと直接関係のない身近な話題になることもあります。カードの話題に乗っているのはNo.3まで、と覚えておくと切り替えが早くなります。
このサイトに公開している面接カードを見るかぎり、No.3・No.4はどちらもDo you think ~?で聞かれる形がほとんどです。答え方は同じ形に収まります。Yes / No で答えたあとに理由を1〜2文足します。
Q: Do you think it is important for families to sort their garbage carefully? A: Yes. It helps reduce waste and protects the environment. Also, it teaches children good habits.
No.4も形は同じですが、話題はカードから離れます。
Q: Do you think schools should teach students more about recycling? A: Yes. Students can learn how to protect the environment. Also, they can share what they learn with their families.
ここで大事なのは、立派な意見を言う必要はないということです。聞かれているのは考えの中身ではなく、英語で答えられるかどうかです。理由を作りやすいほうを選んでください。Noのほうが説明しやすいなら、Noで構いません。
答え方の型は「1文で答える → 1文足す」
No.1・No.3・No.4は、答え方が同じ形に収まります。
1文目 質問にまっすぐ答える(Because ~、By ~ing、Yes / No) 2文目 理由か具体例を1つ足す
No.2だけは形が違い、3コマをFirst・Then・Finallyでつないだ物語になります。むしろ1文目で答えずに説明から始めてしまうと、何を答えているのかが伝わらなくなるので、結論を先に置いて、それから足す。この順番だけは崩さないでください。
そのうえで、詰まったときの言い方を用意しておきます。黙ってしまうのがいちばんもったいないので、次の3つは口が覚えるまで言っておくと安心です。
- 聞き取れなかったとき——
Could you say that again, please? - 考える時間がほしいとき——
Well, let me see. - 言い直したいとき——
I mean, ...
面接委員とのやり取りは、すべて英語で行います。日本語で聞き返すことはできません。また、面接試験中にメモを取ったり、写真撮影や録音をしたりすることもできません。だからこそ、聞き返す一言を英語で持っているかどうかで、当日の落ち着きが変わります。上の3つは意味を考えずに口から出るまで繰り返しておいてください。
練習問題で仕上げる
流れがつかめたら、あとは口を動かすだけです。短くまとめると、こうなります——No.2までは読み取る。No.3からは自分で作る。No.2だけは3コマを過去形でつなぐ。
- テクノロジーをテーマにした面接問題——No.1のWhy/How疑問文に慣れる
- キャッシュレスをテーマにした面接練習問題——3コマの物語をひとつなぎに話す練習
- 砂糖の問題に関する練習問題——No.3・No.4のDo you think ~?に慣れる
- 学生のアルバイトをテーマにした面接練習問題
- 飲酒トラブルの英語表現と模擬問題
- オーバーツーリズムをテーマにした面接練習問題
- New Ways of Learningをテーマにした面接練習問題
- 英検準2級プラス 面接対策の練習問題一覧——7本まとめて
練習の順番としては、まずNo.4から手をつけるのがおすすめです。自分の生活の話なので材料に困らず、「1文で答えて1文足す」という型だけに集中できます。型が体に入ってから、No.3の意見を作る練習、そしてNo.2の3コマを物語る練習、最後にパッセージを使うNo.1へ進むと、無理がありません。
面接は、知らないことを聞かれる試験ではありません。何を聞かれるかは、4つとも決まっています。決まっているなら、当日その場で考えることは減らせます。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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