英検ライティング|語数が足りない・多すぎるときの直し方

英検ライティングの語数の直し方を表した図。左は語数が足りないときに増やす3つの技(理由を2つに割る・抽象を具体にする・原因と結果でつなぐ)、右は語数が多すぎるときに削る3つの技(同じ内容の言い換えをやめる・具体例は1つだけ残す・説明を足す語を削る)を並べている。
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英検のライティングは、語数が「目安」として指定されています。多くても少なくても0点にはなりませんが、大きく外れると、内容や構成の評価が下がります。この記事では、足りないときに増やす技と、多すぎるときに削る技を、それぞれ3つずつまとめました。どちらも新しい単語を覚える必要はなく、いま書いた解答に手を加えるだけで直せます。

やることは級によって変わりません。足りないときは「数」を増やし、多すぎるときは「重複」を削る——この2つの向きさえ間違えなければ、どの級でも同じ手順で直せます。

語数のレンジから外れると、何が起きるか

指示文の語数表記は、級や大問によって違います。3級・準2級のEメール・英作文は「目安」という言葉のままですが、準2級プラス以上の要約問題は2025年度から「〜語で要約しなさい」というより明確な指定に表記が変わりました(英検協会の公表による)。2026年には、要約問題で語数がレンジから外れて0点になったという報告がSNS上で相次ぎ、話題になりました。正確な採点基準は公表されていませんが、「目安だから多少ずれても大丈夫」とは考えず、目安の語数を守るのが安全です。採点は内容・構成・語彙・文法といった観点ごとにも行われるため、レンジから大きく外れた解答は、それだけで中身が薄い、あるいは説明が過剰だと判断されやすくなります。

足りない解答と多すぎる解答は、原因がまったく逆です。足りないのは書く材料が足りていないから、多すぎるのは同じことを言い方を変えて繰り返しているから。この記事では、その2つを分けて直します。

自分がどちら側になりやすいかは、級よりも人によるくせです。書くのが好きな人ほど多すぎる側に、時間が足りない人ほど足りない側になりがちですが、練習を重ねれば自分の傾向はすぐにつかめます。まずは3つずつの技を知っておき、当日は自分の解答を見て、どちらの技を使うかを選びます。

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語数が足りないときの直し方(3つの技)

技1:理由を2つに割る

いちばん多い足りなさの原因は、理由が1つしかないことです。1つの理由をどれだけ丁寧に書いても、語数は思ったほど伸びません。理由そのものを2つに割ったほうが、自然に語数が届きます。

理由が1つの解答
I like dogs. They are very cute and I want to have one.

理由を2つに割った解答
I like dogs. First, they are very friendly to people. Second, I can walk with a dog every day and get exercise.

「かわいいから」という1つの感想を、「人になつくから」と「毎日いっしょに運動できるから」の2つに分けただけです。中身を思いつくのが難しいときは、「気持ちの理由」と「実際に得られるものの理由」の2種類に分けて考えると、材料が見つかりやすくなります。

技2:抽象を具体にする

「楽しいから」「便利だから」のような一言だけで終わると、語数が伸びないうえに、採点者にも中身が伝わりません。「何をすると楽しいのか」まで1段階具体にすると、語数と説得力が同時に増えます。

抽象のまま
Reading books is fun for me.

具体にした解答
Reading books is fun for me because I can learn about different countries and imagine new stories.

「楽しい」の中身を「知らない国のことを知れる」「新しい物語を想像できる」の2つまで下ろしています。書いたあとに「それってどういうこと?」と自分に聞き返すと、次に足す1文が見つかります。

技3:原因と結果でつなぐ

1文だけで終わっている主張に、because や so でもう1文つなぐと、語数が増えると同時に文どうしのつながりも生まれます。新しい理由を思いつかなくても使える技です。

つないでいない解答
I want to study abroad. It will be a good experience.

原因と結果でつないだ解答
I want to study abroad because I can make friends from many countries. This experience will help me understand different cultures.

1文目にbecause で理由を足し、2文目でその結果どうなるかを続けています。「なぜなら」と「その結果」を1回ずつ足すだけで、多くの場合10〜15語は伸びます。

語数が多すぎるときの削り方(3つの技)

多すぎる解答は、内容が濃いのではなく、同じ主張を言い方を変えて繰り返していることがほとんどです。削るときは、新しい情報を足さずに、重複だけを取り除きます。

技1:同じ内容の言い換えをやめる

1つの主張を、表現を変えて2回書いてしまうことがあります。同じことを2回言っていないかを最初に確認します。

同じ内容が2回ある解答
Online classes are convenient. Students can study from home, so it is easy and comfortable for them. This makes learning very convenient for busy students.

重複を削った解答
Online classes are convenient. Students can study from home without spending time on transportation.

「便利」という主張を3回言い方を変えて繰り返していたのを、1回にまとめて、代わりに具体的な理由(移動時間がかからない)を残しました。削るときは主張の数ではなく、同じ主張の重複を減らします。

技2:具体例は1つだけ残す

具体例を並べすぎると、1つずつの説明が薄くなるうえに語数もかさみます。いちばん伝わりやすい具体例を1つだけ選んで、残りは削るほうが、短くても内容の濃い解答になります。

具体例を並べすぎた解答
I enjoy many sports such as soccer, basketball, tennis, and swimming with my friends.

1つに絞った解答
I enjoy playing soccer with my friends every weekend.

4つ並んでいたスポーツをいちばん頻度が高いもの1つに絞り、代わりに「毎週末」という具体を足しています。列挙は語数を使うわりに説得力が上がりにくいので、削る候補の1番手です。

技3:説明を足す語を削る

very や really、especially のような強調のことばは、無くても文の意味が変わらないことが多く、削りやすい部分です。主張そのものを削るより先に、こうした語から削ります。

強調が多い解答
I think this plan is really very good and especially useful for young students today.

削った解答
I think this plan is good and useful for young students.

really / very / especially の3つを削っても、伝えたい中身は変わっていません。削って意味が変わらない語から先に削るのが安全な順番です。

やってはいけない直し方

語数を合わせようとして、かえって評価を下げてしまう直し方もあります。急いでいるときほど、この2つに手が伸びやすいので先に挙げておきます。

中身のない一文を足さない

語数が足りないとき、主張と関係のない一文を足して数だけ合わせるのは避けたい直し方です。内容の観点では加点にならず、むしろ論点がぼやけて構成の評価が下がることがあります。

関係のない一文を足した解答
I like reading books. The weather is nice today. Reading is also good for my English.

「今日は天気がいい」は主張と無関係で、語数を1文ぶん使っているだけです。足すのは、主張を支える理由か具体だけにします。技1〜3で紹介した「理由を割る」「具体にする」「原因と結果でつなぐ」は、どれも主張とつながった1文を足す技です。

難しい語に置き換えてかさ増ししない

語数を増やすために、簡単な語をわざわざ難しい語や長い言い回しに変えるのも避けたい方法です。使い慣れていない語は、綴りや使い方を間違えるリスクが上がり、語彙の観点でかえって不利になることがあります。

無理に難しくした解答
I am tremendously interested in reading literature immensely.

自然な語数の解答
I really enjoy reading books in my free time.

「tremendously」と「immensely」という似た意味の強調語を2つ重ねているのが、この解答の不自然さの原因です。語数を増やす手段は、難しい語ではなく、具体的な情報を足すことです。使い慣れた語のまま、理由や具体例を1つ増やすほうが、語数も内容の評価もどちらも伸びます。

級別の語数一覧と、数え方のコツ

自分の級のレンジを、まず確認しておきます。1題目と2題目で長さが違う級もあるので、両方見ておくと当日迷いません。

1題目2題目
3級Eメール 15〜25語英作文 25〜35語
準2級Eメール 40〜50語英作文 50〜60語
準2級プラス要約 25〜35語英作文 50〜60語
2級要約 45〜55語英作文 80〜100語
準1級要約 60〜70語英作文 120〜150語
1級要約 90〜110語英作文 200〜240語
1題目が「Eメール」から「要約」に変わるのは準2級プラスから。2024年度の形式変更については英検2024年度リニューアルで何が変わったかにまとめてあります。

本番で1語ずつ数える時間はないので、ふだんの練習で「自分の1行はだいたい何語か」を測っておくのがいちばん確実です。1行がだいたい10語だとわかっていれば、3行書いた時点でおよそ30語と見当がつきます。

狙うのはレンジの真ん中から上です。下限すれすれで書き終えると、数え間違いが1回あるだけでレンジの外に出てしまいます。とくに要約問題は、上で触れたとおり指定が厳格化されているので、「ぎりぎり収まっていればよい」ではなく、余裕を持って真ん中に寄せる意識で書くほうが安全です。上の3つの技を使って、まず真ん中を超える語数まで書いてから、多すぎれば削る、という順番をおすすめします。

練習のときは、1つの問題を「足りない版」と「多すぎる版」の両方で書いてみるのもおすすめです。同じ主張を、まずレンジの下限を少し切る語数で書き、次に上限を少し超える語数で書き直します。両方をやってみると、「自分は理由を1つで止めがちだ」「自分は同じ話を繰り返しがちだ」という自分の癖が見えてきます。癖がわかれば、本番でどちらの技を優先して使うかが決まります。

級別の書き方へ

語数の直し方は共通ですが、何を書くべきかという型は級ごとに違います。ここから先は、自分の級の書き方にそって練習するのが近道です。

語数以外の減点ポイントも合わせて確認したいときは英検ライティングで減点される10パターンを、出題形式そのものを確かめたいときは英検の出題形式をどうぞ。級全体の対策は英検3級英検準2級英検2級英検準1級英検1級のまとめページにそろえてあります。

最後までお読みいただき、有難うございました。

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